こんにちは、無印良品スタッフのGakuです。
前回のブログでジーンズソムリエの認定証授与式に行ってきますと報告しましたが、
今回は実際に授与式&工場見学の内容と感想ブログです。
ジーンズソムリエ認定証授与式
ジーンズソムリエ認定証授与式2023は11/7に岡山県倉敷市児島にある児島文化センター内「ジーンズホール」で開催されました。(ホールにジーンズの名前が入るのが児島っぽい!)
授与式といっても賞状を渡すだけの簡単な式だと思っていたのですが、
結構大きいホールで開催され、卒業式のようなBGMが流れており厳かな雰囲気が
漂っていました。
授与式はジーンズソムリエプロジェクト推進委員会委員長の大島さんの話から始まり、
中国経済産業局や岡山県産業労働部の方の話がありました。
来賓の中にはショーワやカイハラ、クロキの方などジーンズ産業を支えてくれている方
が出席されていました。
その後、ジーンズソムリエ合格者代表が壇上で認定証を受け取る授与式が
行われました。
合格者の中には3〜4回合格の方もいらっしゃいました。
授与式終了後はゲストパネラーによるジーンズトーク
beams executive creative director 窪さん
ベルベルジン director 藤原さんの2人の話を聞くことができました。
藤原さんからはヴィンテージジーンズのトークを中心にやリーバイス150周年イベントに参加した話を聞くことができました。
また、まだ世の中に出ていない情報も聞くことができたのは貴重でした。
窪さんからは、「衣服」に対する考え方や取り組みについて聞くことができました。
話の中では「1を1000」にするという言葉が印象に残っています。
ジーンズトーク後はお昼弁当を食べ、遂に工場見学へ。
工場見学は3工場(ショーワ→ベティスミス→豊和)を巡りました。
ショーワ
株式会社ショーワは製織、染色の工場です。
糸を染める染色工程から糸を生地にする製織工程まで一貫で行うことができるのが特徴。
(ショーワは写真撮影のタイミングがなかったので文章のみでの紹介)
まずは染色工場へ。
工場内はインディゴの香りが充満していました。
工場内はショーワのスタッフの方の説明を聞きながら周ることに。
一番印象に残っているのは染色工程です。
ショーワが保有している染色槽は国内でも最もコンパクトなのだそう。
理由はインディゴ染色以外も様々な染色を行うから。
インディゴ以外の染色を行う際には染色槽内の染料を抜き、掃除した上で
染料を入れ替える必要があり、その際に染色槽が大きいと掃除や染料入れ替えの負担が大きいのでコンパクトな染色槽にしているとのことだった。
ショーワでは、綿以外の染色も行なっており、
世界で初めてウールを染色したのはショーワだそう。
染色工場の後は製織工場へ。
広い工場内に多くの製織機がずらり
スルザー、レピア、旧力織機を合わせて約50台の織機を保有しているとのこと。
織機と織機の間は人1人がギリギリ通れるくらいのスペースでした。
驚いたのは広い製織工場に対して従業員が4〜5人と少ないということ。
見学に行った日が特別少ないわけではなく、常時これくらいの人数とのことだった。
ショーワでは少量ではあるが、コットンを栽培していた。
実際に紡績に使うわけではないが、ずっと栽培しているらしい。
1つ刈り取っても良いとのことだったので1つ頂いた。
自宅でも育てることができるらしいので、育ててみようと思う。
ベティスミス
2社目はベティスミスの工場。
ベティスミスの縫製工場は現存している日本最古のジーンズ縫製工場である。
普段は工場内に入ることはできないらしいのだが、今回は特別に工場内に入ることができた。
工場に入ってすぐに古い建物だと実感しました。
歩くたびに床が軋みキーキー鳴るのです。
普段は工場内見学をしていない理由がわかった気がしました。
工場内にはミシンがずらりと並んでおり、スタッフの方が縫製作業を行なっていました。
ミシンの中にはユニオンスペシャルも数台。
ユニオンスペシャルで縫製すると、ジーンズ自体の値段が高くなるため
利益が増えるそう。
工場では、オーダージーンズの縫製も行なっているとのことだった。
縫製工場見学後は隣接しているジーンズミュージアムへ。
ジーンズミュージアムのプロデューサーである菅原さんの説明を聞きながら
ミュージアムを周るという貴重な体験をした。
ジーンズの歴史はやはり面白く、自分でも勉強しようと
思うきっかけになった。
豊和株式会社
最後に洗い加工の豊和株式会社へ。
豊和株式会社では加工工程と洗い加工の工場を見学。
この工場で印象に残っているのがレーザー加工。
レーザー加工とはレーザー光をジーンズにあてることでジーンズにダメージ加工や
模様を施す加工方法である。
レーザー光の強さを強めることで生地を細断することも可能。
以前はレーザー加工の特許を取得していたらしいが、現在は
オープン特許にしているとのこと。
TV取材などが入ると、必ずこのレーザー加工が目玉VTRになるらしい。
実際にレーザー加工を見せて頂いたが、確かに迫力満点であった。
簡単な模様からカモ柄などの複雑な加工まで様々に加工できる技術であった。
レーザー加工見学後は工場に隣接しているニット工場へ。
ニット工場では島精機のホールガーメント横編機を使用し
ホールガーメントニットを製造している。
ニットは通常、様々なパーツを縫い合わせることで完成するが、
ホールガーメントとは機械でニット1着を丸ごと縫製する方法で
無縫製が最大の特徴である。
ホールガーメントにより、無駄な糸が発生することが無いので
環境にも優しい。
豊和では、このホールガーメントの機械をインディゴ専用に使用している
世界で唯一の会社だという。
インディゴ染の糸を使用すると機械が染料で染まってしまうので
通常の会社はインディゴ染を行わないらしい。(機械1台約1200万円!)
最後に、洗い加工の工場を見学。
豊和はストーンウォッシュの生みの親ということもあり、
洗い加工の工場はとても広く、様々な機械が導入されていた。
デニムと軽石を洗濯機に入れ洗い加工を行うため、
洗濯機が壊れないよう全ての洗濯機がかなり厚みのある機械となっていた。
時間が少し押していたのか、工場内を軽く周って終了となった。
工場見学後、児島駅までバスで向かい、そこで現地解散となった。
最後に
工場見学に行きたくて、受験を決めたジーンズソムリエの試験だったが、
やはり、工場見学で学べるものは凄く多かった。
工場見学を経て改めて感じたのが、ジーンズは工業製品であるということ。
また、とても環境に配慮した衣服の1つであること。
他の衣服とは全く違う工程もあり、様々な企業や工場を経由して
私たち消費者の手元に届いているのだと感じた。
より、ジーンズを育てたい、愛用していきたい。
そして、ジーンズの魅力を広げていきたい。と感じることができたので
今回のジーンズソムリエ授賞式&工場見学は大満足であった。
来年もジーンズソムリエの資格を受験し、工場見学に行きたいと思う。
ジーンズソムリエに興味が出た人はこちらから詳細を↓
(ジーンズソムリエ公式HP)
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